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643話

副隊長は氷の男を見るや否や、すぐに勢いを三分の一に落とし、頭を下げながら言った。「氷隊長、あなたでしたか。申し訳ありません、さっきは気づきませんでした」

氷の男は彼に話しかける気もなく、封大平が前に出た。

封大平は腰に手を当て、声を張り上げた。「お前らの陰陽隊長を呼んでこい。我らが氷隊長が用があるんだ」

副隊長はそれを聞くと、すぐに苦い顔をして答えた。「氷隊長、実は隊長はここ数日体調を崩していて、ずっと部屋にこもっているんです。呼び出すのは難しいかと…」

封大平は目を見開いて叫んだ。「てめえ、随分と図太くなったな。氷隊長の言うことを聞かないとは何事だ?」

「いいえいいえ、氷隊長、どう...