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632話

修行者の体は常人と異なり、一般的な温度変化など彼らにとっては何の影響もない。北極や南極のような極寒の地でも、一枚の衣服だけで談笑できるほどだ。

しかし、今、唐龍は体が冷たいと感じていた!

左腕が氷の光に射抜かれ、その当たった点を中心に、氷の紋様が波紋のように広がっていく。通り過ぎた場所はすべて凍りつき、唐龍の腕は透明な輝きを帯びていた。それは寒氷特有の光だった。

唐龍は徐々に腕の感覚が失われていくのを感じ、さらに寒気が波紋状に体内へと侵食してくるのを察知した。相手の氷の術にやられたと悟り、急いで体内の霊気を運行させ、風火拳の法門を用いて体内で狂ったように巡らせた。

幸い風火拳と氷の術は...