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63話

「会社では一定の地位にある幹部社員は皆招待券を受け取ったはずよ。実は今回あなたに行ってほしいのは、ニクンというあのスケベから逃れるためなの。今回主催するのはニクンで、VIP席のチケットをほとんど押さえてしまったわ。本当は行きたくなかったけど、私たちの潤達グループとニ家は新しいプロジェクトで協力関係にあるから、行かないわけにはいかないの」譚維は少し困った様子で言った。

はっきり言えば、ニクンが今回VIP席を貸し切ったのは彼女のためだった。

だが譚維は心からニクンが好きではなかった。ニクンはお金と権力を盾に、外で悪事を働くことが数え切れないほどあった。詳しく話せば耳にタコができるほどだ。

「...