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626話

唐龍は星位を踏み、体内に不思議な力が湧き上がるのを感じた。腕を広げ、法門通りにその力を回転させながら打ち出した。

一撃を繰り出すと、それはすぐに消えた。これこそが唐龍が最も得意とする破空長拳だ。その神出鬼没な特徴で、かつて数多の強敵を打ち破ってきた。

破空長拳が突然消えたが、青年は特に驚いた様子もなく、軽く一歩前に踏み出した。まるで足元に見えない踏み台でもあるかのように、彼は空中へと歩み上がった。

そのとき、彼の足が元々あった位置に、突如として拳の気が現れ、「ボン」という音を立てて空を打った。

唐龍は心中で非常に驚いた。

彼は青年と切磋琢磨するつもりで、先ほどの破空拳は全力を尽くした...