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604話

二人の連携攻撃は見事な呼吸を合わせていたが、陰陽顔は表情を変えながらも慌てる様子はなかった。彼の体が突然一枚の薄紙のように変わり、風に吹かれるように後方上空へと漂い、二人の挟撃をまんまと避けた。

「くそっ、このモンスター、やるじゃねえか。馬頭、気合い入れろよ!今日はこいつと徹底的にやり合おうぜ!」

「鶏公兄貴、任せてくれ。俺はずっと鬱憤が溜まってたんだ。今日はちょうどこいつで発散してやるぜ!」

二人は気合いの叫び声を上げ、左右から同時に突進した。拳の音が雷のように轟き、陰陽顔に向かって殴りかかった。

陰陽顔は内心で後悔していた。

この二人が自分に手を出すのは、間違いなく龔老漢の差し金...