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586話

成功したのか?

唐龍は自分の目を疑い、ただ黙って氷の男が力なく落ちていくのを見つめていた。

「ドン」という音と共に、氷の男の体は本物の氷の塊のように、普通の人間とはまったく違う硬質な音を立てて地面に落ちた。まるで血肉を持たないかのようだった。

唐龍は地面に倒れた男をじっと見つめながら、一歩一歩慎重に近づいていった。軍人出身の彼は、敵が完全に死亡したと確認できるまでは、生きているものとして扱わなければならないことを知っていた。

ようやく氷の男から二メートルほどの距離まで来たが、氷の男はまだうつ伏せのまま動かなかった。

唐龍が内心ほっとした瞬間、背後に冷気を...