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568話

二三百里という距離は、山間の谷にとっては決して小さな数字ではない。通常、山地は起伏が激しく、平坦な草地を見つけるのは非常に難しいものだ。このような二三百キロメートルにも及ぶ草原は、本物の大草原でしか見られないはずだった。

以前なら、唐龍はここまで考えなかっただろうが、今の彼の最初の反応は、誰かに罠にはめられ、法陣の中に閉じ込められたのではないかということだった。

符陣を学んだ彼は、法陣の本質を理解していた。それは外部の物でありながらも、無限の妙用を持つものだと知っていた。

そう考えた瞬間、足元から激痛が走った。見下ろすと、十数個の緑色の小さな口が彼の足にしっかりと食らいついていた。

彼...