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53話

姚蓓丽は元々谭維を抱き寄せていたが、谭維が真面目な話をしている間も、彼女の手は落ち着くことなく下へと滑り続けていた。

初めて女性にあちこち触られた谭維は、たちまち顔を赤らめてしまった。

姚蓓丽の手がさらに下へと伸びようとした時、別の手によって遮られた。

「姚さん、自重してください」本来なら姚蓓丽が単に谭維の肩を抱くだけなら、唐龙も大目に見るつもりだった。

だが今や姚蓓丽は谭維の胸に手を伸ばそうとしている。これを唐龙が黙って見過ごせば、それこそ職務怠慢というものだ。

姚蓓丽の手が唐龙に押しのけられ、姚蓓丽は少し腹を立てた。

「誰に自重しろって言ってるの?」

「なぜ私が自重しなきゃいけないの?」姚...