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529話

唐龙は極度の高温を感じ、すぐにその赤い柱から離れ始めた。高温が柱から伝わってきていると感じたからだ。

果たして、柱から離れると、温度は再び耐えられるレベルになった。唐龙はようやくこの広大な赤い砂漠をじっくりと観察し始めた。

空には赤い太陽が掛かっていた。まるで太陽のようだが、少し大きく、より赤々と燃えているように見える。地面には赤い砂が広がり、その粒子は比較的大きく、砕石のようだった。触れると熱く、まるで自ら熱を帯びているかのようだ。

近くにはサボテンのような砂漠植物はなく、砂丘もない。ただ平坦な大地が広がり、その孤独さは恐ろしいほどだった。

方向感覚を完全に失ったこの場所で、唐龙はど...