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508話

人は誰も自分の利益のために考えるものだが、方仲海はその点において極限まで徹底していた。命の危険からようやく逃れたばかりなのに、彼はすぐに別の算段を始めていた。

「兄弟、お前は霊玉がどこにあるか知っているのか?」方仲海はやはり素人で、素人らしい質問をした。

「へへ、知っていたら、わざわざ山中をうろつき回る必要があるかい?」

「ああ、そうか。つまり、今はみんな霊石を探し回っていて、見つけたら奪い合いで殺し合いになって、死傷者が出る…だいたいそんな感じだろう」

唐龍は単純に驚愕した。人殺しのことについては、ほんの少し方仲海に触れただけで、詳細は一切話していなかったのに、この男はすべてを知って...