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427話

隊長が警察に電話をかけようとしても繋がらず、別の警備員が機転を利かせて自分の携帯で再度かけようとしたが、結果は赫隊長と同じだった。

「あなたも試してみるといい」と唐龍は電話を管院長に返しながら、冷ややかに笑った。

管院長は驚きと疑いを抱きながらも、一度試してみた。しかし、受話器から聞こえてくるのはやはりノイズだけで、先ほどの二人と全く同じ状況だった。

これには、その場にいた全員が唖然として、ぽかんと口を開けたまま唐龍を見つめていた。

実は、唐龍も今さっき思いついたのだが、自分には近距離でスマート機器を制御できる特殊な能力があったため、この部屋にいる全員の携帯電話を操作したのだ。当然、彼...