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378話

唐龙はふと思い出した。あの老婆だ。以前、歩行者通りで倒れていた時に、自分が助け起こして薬を飲ませたあの女性だ……

一瞬にして、唐龙は多くのことを思い出し、すべてが繋がった！

「やはりお前か！」唐龙は心の中で思い、警戒心を強めた。老炮儿は本当に只者ではないようだ。

老婆は太った男からそう遠くない場所に立っていた。唐龙が近づこうとすれば、必ず彼女の前を通らなければならない。明らかに準備周到だ。

唐龙は警戒しながらも、速度を落とさず、次々と数人を突き飛ばしながら、太った男に近づいていった。

老婆との距離が約一メートルになったとき、老婆がついに動いた。指先を軽く二回はじいた。

「ぽん」とい...