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372話

昆兄の言葉は極めて淡々としており、あの男を眼中に置いていないようだった。

その男が一歩前に進み、鋭い視線を向けた。「お前は人間関係は上手いが、仕事はダメだな。間違ったことをしたら、認めるべきだろう?」

昆兄はまだ平然と、顔色一つ変えずに言った。「失礼だが、お名前は?」

男は鼻で笑った。「よく聞け、唐龍だ!」

「唐龍か、いい名前だな。盛世の唐朝、華夏の龍、悪くない」

唐龍は冷ややかに笑った。「昆兄、俺たちの間の問題、お前自身がよくわかっているはずだ。義理堅い人なら、自分で決着をつけろ。背後の人間は誰だ?教えろ」

昆兄の目が一瞬光った。「唐龍、お前と俺の間には昔の恨みも今の怨みもない。...