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351話

泥棒の電話は誰も出ず、唐維はひどく焦り、すぐに唐龍に電話をかけ直した。

「唐龍、小明がいなくなったの。電話もつながらないし、何かあったんじゃないかと心配で」

「二人一緒じゃなかったのか?」

「ううん、途中でトイレに行きたいって車を降りたの。私一人でホテルに戻ったわ。でも今日の彼女、変だったの。最初は後ろから車に付けられてるって言ったり、降りた後にわざわざ電話してきて、絶対にホテルの正面玄関で降りるようにって」

唐龍はちょうどホテルへ向かう途中で、すぐに尋ねた。「彼女はどこで車を降りたんだ?」

「大きな橋を渡って、それから三、四百メートル先よ。確かそこにはロータリーがあって、向かい側に大きな下着...