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326話

この瞬間、唐龙の頭は完全に真っ白になった。

どうしてこんなことが?罪域の女がまったく武功を持たないなんて。陰功を操る女がこんな簡単に死んでしまうなんて?

唐龙はどうしてもこの現実を信じられなかったが、事実は目の前で起きていた。

そのとき、小賊が突然叫んだ。「兄貴、あ、あんた人殺しちゃダメだよ!」

唐龙が振り返ると、驚きと喜びが入り混じった。小賊の隣には女性が横たわっていた。なんと阮香玉ではないか。

小賊は阮香玉の体に手を置き、ちょっとした動きをしていたが、唐龙は彼を叱りつけなかった。この小僧も阮香玉の命の恩人と言えるのだから、少しくらい触れても何だというのか。

「小賊、お前は......