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321話

「大兄貴に隠し立てするつもりはないんだけどさ、俺は今じゃこの両手一つで、どこへでも好きなところに行けるんだ。金が要るときは手を伸ばすだけでいいから、永遠に貧乏知らずさ。師匠の言葉を借りれば、神仙の暮らしってやつで、皇帝になるよりもいいんだぜ」と小賊は得意げに笑った。

唐龍は言葉に詰まり、小賊が得意になるのも無理はなかった。こんなにも堂々と泥棒を自慢する姿に、思わず苦笑いを浮かべながら言った。「そういうことか。お前は本当に自分の生き方を楽しんでいるんだな。でも、どんなに上手くやっても、泥棒は泥棒、表舞台には立てないぞ」

小賊は顔を曇らせた。「大兄貴、いつも『泥棒』『泥棒』って言わないでくれよ...