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279話

「今回の目的地は江淮郊外の廃工場だった。長い間放置されていたため、すっかり荒れ果て、錆びた鉄くずや壊れた機械がそこら中に散乱している。雑草が生い茂り、廃棄物が積み重なり、この工場に荒涼として恐ろしい雰囲気を与えていた。

唐龍が工場の前に到着し、慎重に周囲を確認したが、特に異常は見当たらなかった。「ギィ」と音を立てて鉄柵の門を押し開くと、数羽のカラスが騒がしく鳴きながら空に舞い上がり、隣の曲がった木へと飛んでいった。

鉄柵の中に入ると、冷たい空気が全身を包み込み、唐龍は思わず襟元を引き締めた。膝まで届く雑草の中に、人が通った跡がはっきりと見えていた。目の前の工場は真っ暗で、何も見えない。しか...