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204話

言うが早いか、行動は素早い。

唐龍の身体は矢のごとく動き、気の力が周囲に満ち溢れ、手を上げれば七絶無垠を繰り出した。その速さと力の激しさは、背後に輪のような残像を形成するほどだった。

王加鑫との戦いは速戦即決あるのみ。時間をかければ変化が生じる。彼は長引かせるわけにはいかなかった。

特に今、王加鑫が空少を相手にして一瞬気を散らし、体勢を崩して隙を見せた。唐龍はこの好機を逃すまいと、拳を振り上げ加速させた。金剛怒目!

「バッ!」

それは拳というより、黒い幽蓮の花が瞬時に開花し、幾重もの花弁を広げるかのようだった。花弁の一枚一枚に強大な力が込められ、開花と同時に「バサバサ」という音ととも...