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159話

「レストランは独特の味わいの四川料理店『葳蕤閣』に決まった。店は大きくないが、内装には並々ならぬ心遣いが感じられる。この店は一日の接客数が限られており、上限に達すると、どんな偉い人が来ても門前払いされるという徹底ぶりだ。

さらに特別なのは、予約を一切受け付けないこと。食べたければおとなしく並ぶしかなく、入れなければ残念ながら明日また来るしかない。

そんな経営スタイルゆえに多くの人が評判を聞きつけて訪れるが、この店の料理人たちも決して名ばかりではない。街では『人間に味なしと言うなかれ、葳蕤閣には別の春あり』『天上人間を訪ね尽くすも、帰りては葳蕤閣を見よ』という賛辞まで広まっているほどだ。

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