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110話

唐龙は片足を後ろに引き、しなやかな剣を前方へ繰り出した。腰を引きながら剣を大きく振り回し、左手の人差し指と親指を弓のように構え、人差し指を剣身に当て、手首の力を加えて背後へ一閃した。

「まだまだ速度が足りないな。焦っても仕方ない。じっくり自分の実力を高めて、新しい『兵甲武経』を融合させてからでないと無理だろう」唐龙は考え込んだ。

以前、谭建林と『兵甲武経』について議論した時、谭建林が言及していたことがある。

裂之巻の他にも、数年前に話題になった章公祖師の肉身仏像の中に、『兵甲武経』の他の残巻が隠されているという。

当時、谭建林から見せられたX線スキャン画像の文字を見た瞬間、唐龙はその事...