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114話

小型トラックの排気口から長い黒煙が吐き出され、「ぶるるるる」というエンジン音が響き渡り、あっという間に姿を消した。

上河村から町役場までそれほど遠くはなく、せいぜい二十キロほどだが、山道が蛇行し、あちこち曲がりくねり、路面状態が最悪だったため、この移動に一時間近くもかかってしまった。王二牛はすっかり疲れ果ててしまったが、金のためとはいえ、配達を断るわけにもいかなかった。

「ぐーぐーぐー、すぴー」

「ちくしょう、俺は運転してんのに、このバカ野郎は気持ちよさそうに寝てやがる!」王二牛が振り返ると、龍の馬鹿はうつらうつらと頭を傾げ、よだれを垂らしながら鼻をならし、まるで雷が落ちても起きないほど...