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923話

「濡れた指先を見つめながら、許玲は恥ずかしさで顔を真っ赤にした。

急いで顔を横に向け、目の前の指を見ることができなかった。

その指には自分の体から溢れ出た液体が付いているのだから。

「舐めろ」

葉総は突然、濡れた指を彼女の唇の前に差し出して言った。

「え、いやです。汚いです」

許玲は首を振りながら、信じられないという様子で言った。

「玲ちゃん、汚くないよ。美味しいんだ、ちょっと吸ってみなよ。へへ」

葉総はそう言いながら、また笑い出した。

「舐めたりしないわ。美味しいなら自分で食べればいいじゃない」

普段から潔癖症な許玲にとって、こんな汚いものを口にするなんて。

思わず吐き...