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778話

陸国富は正面から彼女に向かって倒れこんでいて、彼女の胸にある一対の豊満な膨らみまでもが感じられるほどだった。

娘は陸国富が敏感な部分に触れたことで頬を赤らめ、可愛らしく抗議した。「もう、どうしてそんなに不注意なの?ちゃんと立ってよ」

陸国富はもともと大胆不敵な人物だった。

こんな香ばしい機会に簡単に手を引くはずもなく、実力派の演技を披露し始めた。

「お嬢さん、見てくださいよ、このバスの中じゃ、立ちたくても立てないんですよ」

「まさか、わざとあなたに寄りかかってると思います?私、痴漢には見えないでしょう?」

そう言いながら、なおも厚かましく立ち上がろうとするふりをした。

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