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584話

こうすれば、陸国富が自分のもとを離れる心配はなくなる!

そう考えると、エリーザはすっかり上機嫌になった。

陸国富の手を引っ張りながら、堂々とアリス・グループの中へと歩いていく。

陸国富は苦笑いして言った。「エリーザ、僕には彼女がいるんだよ」

「余計なことを言わないで!アリス・グループに王康のことを調査してもらいたくないの?」

エリーザは横柄に手を振った。

陸国富はそれを聞いて、ため息をつくしかなかった。エリーザに手を引かれるままになるしかなかった。

「お嬢様、ようこそお帰りなさいませ!」

二人がアリス・グループに足を踏み入れると、入口に立っていた警備員たちが一斉...