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573話

両脚は思わず少し開いてしまった。

さっき王康があんな風に戯れたことで、最後の一歩までは行かなかったものの、宋雨は男の手によって弄ばれる身体がどれほど心地よいものか、身をもって知ることになった。

両脚の間に滲み出た湿り気。

そして何かで満たされたいという空虚な感覚。

それらすべてが宋雨の理性を無意識のうちに支配していた。

彼女は求めていた。

あの最後の一歩がどんな感覚なのか、体験したかった。

今、この純真無垢な少女の心の中は、王康の姿でいっぱいだった。

この世には本当に、妹のために復讐しようとする、こんなにも正義感あふれる男性がいるのだと。

復讐は果たせず、むしろ敵に押さえつけ...