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392話

崑崙子が何かを言おうとした瞬間、彼の背後の時空が裂け、巨大な門が現れた。

神々しい姿の人影が現れる。

「あなたが崑崙聖主ですか?」

来訪者の気配が自分に劣らないことを察知し、葉然は思わず尋ねた。

「ああ、そうだ。若い方は?」

崑崙聖主が問うた。

「聖主様、葉公子は俗世界からいらっしゃいました。天路を探しにこられたのです」

傍らで呉老が言った。

崑崙聖主は頷き、

「なるほど、そういうことか」

「では若き方は、先日荒芜世界から出てきた数人の一人なのですね?」

崑崙聖主は当然、崑崙の大門が開いた事情を熟知していた。

「そうです」

葉然は頷いた。

「天路の行方については確かに少しは知っているが、具体的...