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339話

「陰魔大法」。それは冷月山が長年の修行を通じて、弱小な神霊たちを屠ることで会得した最強の巫術だった。

この術が繰り出されれば、鬼神をも泣き叫ばせ、天地を変色させるほどの威力がある。

だが嵐の中心にいる葉然の表情は、まったく変わらない。

冷月山は不気味な笑みを浮かべながら突進してきた。

この世界を滅ぼす巫術の霸道さといったら、ほんの一筋でも触れれば魂魄が散り散りになって死ぬほどだ。

しかし、陰魔大法が葉然に触れようとしたその瞬間。

葉然は首を振り、軽く笑った。

「どんなに素晴らしい技かと思えば、結局は命格を標的にした呪文か!これなら私もできる。今日、真の巫術とは何かを見せてやろう!」...