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335話

「ふふ、手を貸しただけさ。それより、あなたに術をかけた人はなかなかの腕前だね。絶対に誰かがあなたを陥れようとしてるわ!」

そう言うと、葉然は曲清歌たちを連れて立ち去ろうとした。

宋鉄児はその場に立ったまま、表情を変化させ、やがて歯を食いしばると、彼らの後を追った。

彼女は今や怖気づいており、葉然の側にいることでしか安心できないと感じていた。

「葉さん、私がガイドをさせていただけませんか?私は南疆生まれ南疆育ちで、どこに何があるか知り尽くしていますよ!」

宋鉄児が言った。

葉然はそれを聞くと、曲清歌に視線を向けた。

曲清歌は微笑み、頷いた。

「それならば、宋さんにお願いしましょう...