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330話

紀紫嫣は突然深く息を吸い込み、次第に落ち着きを取り戻した。

その時、業火老祖の拳が再び襲いかかってきた。

今度の拳勢は前回の何倍も強大で、その通り道では風雲が色を変えるほどだった。

葉然は冷ややかに鼻を鳴らし、無数の剣気が浮かび上がり、巨大な剣の光を形作って、その拳に向かって突き刺した。

だがその剣の光は一呼吸も持たず、轟然と砕け散った。

「葉然よ、無駄だ。お前には半歩聖境とはどういう概念か、到底理解できんのだ!」

業火老祖は冷笑いながら言った。

葉然は急に流れる光となり、業火老祖へと直進した。

「ふん、無駄なことだ!その程度の腕前か?遅すぎる!」

業火老祖は不気味に笑いなが...