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316話

「先頭に立つ男の顔色が不安定で、冷たい声を発した。

「死を目前にしているのに、まだそんなに傲慢な態度を取るとは!」

「苗家を見逃すと言ったが、今となっては自ら死を求めているようだ。責任は取らんぞ!」

葉然はさらりと言い、一歩前に出た。

「全員で来い、時間がない!」

彼らは互いに顔を見合わせ、躊躇いの色が浮かんでいた。

先ほどの二人の女性は西北双魅と呼ばれ、西北地方でも名の知れた厄介者だった。

それなのに葉然に一刀のもとに絡め殺されてしまった。

これが自信満々だった彼らを急に不安にさせた。

「殺せ!苗家主から豊かな報酬が出る!さもなければ我々も逃げられん!」

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