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306話

その時、程峰が葉然を連れて部屋に入ってきた。

主座には凛とした表情の女性が座り、その下には三、四人の不機嫌そうな男たちが座っていた。

女性は程峰を見るなり、思わず言った。

「どうだった?」

程峰は興奮気味に答えた。

「素素姉さん、連れてきましたよ!」

そのとき、程素素も横にいる葉然に気づき、思わず尋ねた。

「この方は……」

程峰が答える前に、程霊が先に口を開いた。

「素素姉さん、この方は私と兄さんを救ってくれた高人様です!」

高人?

この呼び名に、小さな会議室に波紋が広がった。

黒い顔の大柄な男が冷笑した。

「笑わせる。我が長刀門ですら何人も高人などいないというのに、...