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303話

土老嚎は依然として避けようとしなかった。

数人が得意げな表情を浮かべた。

これは西北隠宗の法光宗が作り出した降妖符だ。妖獣に対して絶大な効果がある。

避けようともしないとは、この霊獣の知能はそれほど高くないということだろう!

だが、その符石が土老嚎の目前に飛んできた瞬間、土老嚎は突然口を開き、それらの符石をくわえ込んだ。

一同は唖然とした。

土老嚎はガリガリと音を立て、符石を生で噛み砕いていく。

そして頭を持ち上げ、大きく吠えた。

その咆哮は野を震わせた!

土老嚎の体が急速に膨張し始め、巨大な妖犬が皆の前に現れた。

巨大な犬の頭が、冷たく彼らを見下ろして...