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170話

瞿凯は手を差し出し、姜初寒と握手しようとした。

「すみません、興味ありません」

姜初寒は淡々と言った。

門前払いを食らって、瞿凯の表情が一瞬険しくなったが、すぐにそれを隠し、笑みを浮かべた。

「俺は瞿凯だ。東海市でなら俺を知らない人はほとんどいないよ。美人は雲城から来たのかい？」

瞿凯は意図的に自分の名前を強調して発音した。

彼の考えでは、東海市の人間でなくても、東海市に来た以上、瞿家の名声を聞いたことがないはずがない。

ましてや東海の遊び人として名高い瞿凯の名を。

「知りません」

姜初寒の声は相変わらず冷たかった。

瞿凯はまだ期待していた。相手の顔に驚きや崇拝の表情、あるいは恐怖の色さえ見ら...