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156話

天地の間、まるで全てが陰陽の罩の影で満たされているようだった。

天に上る道なく、地に入る門もなし。

「ザッ!」

葉然の姿が粉々に引き裂かれた。

巫拝月は得意げに微笑んだ。

やはり予想通り、この葉然は何らかの宝物を使っていただけで、実際の実力はとても低いものだった。

だがその時、粉々に引き裂かれたはずの葉然の姿が消え、欠片すら残っていなかった。

幻影!

巫拝月の背筋に冷気が走り、頭皮がゾクゾクした。

彼が急に振り向くと、氷のように冷たい瞳と対面した。

「ドン!」

葉然が一本の指を巫拝月の丹田に突き立てた。

たちまち、巫拝月は血を吐き出し、力なく地面...