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148話

「ん?」

陳九清は顔色を変え、振り返って身を守った。

「ドン!」

爆音の中、彼は四、五歩後退し、背後には無数の塵埃が舞い上がった。

「小さな畜生め、意外と腕があるとはな。見くびっていたようだ!」

陳九清は目を細めた。

「風よ、来たれ!」

彼の手には奇妙な符が現れ、片手で操ると符は灰と化した。

一陣の強風が陳九清の全身を包み込み、その加護のもと、彼の速度は一気に五割以上増した。

足を踏み出すや否や、シュッと土老嚎の脇を掠め、雲霧谷の頂へと急いだ。

「賊を捕らえるには首領から、葉然、まずお前を潰してやる。そうすれば、この守護霊獣も何もできんだろう!」

陳九清は不気味な冷笑を浮...