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930話

少し経って、私は香香を連れて中のラウンジバーに向かった。小燕もすでにそこに座っていた。もちろん小燕と香香にとっては、お互い見知った仲で、以前から顔を合わせていたので、皆とても打ち解けた雰囲気で、少しも違和感がなかった。

香香が席に着くと、私は笑顔で尋ねた。「香香、何か飲みたいものある?」

香香は座ってから辺りをきょろきょろと見回し、羨ましそうに言った。「菀儿姉、ここどこなの?すごいね。まさか姉の故郷の県城にこんな豪華な場所があるなんて思わなかったわ。素敵ね!」

私は微笑んで答えた。「うん、そうね、とても素敵なところよ。だから今回来てくれたあなたにも、思いっきり楽しんでもらおうと思って」

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