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840話

廊下の端に辿り着いた時、私は周りを見渡してみると、雅妃が連れてきた場所が、前回こっそり逃げようとしたあのゴミシュートだったことに気がついた。

雅妃は私を見て言った。「菀儿、今からここから脱出して、あの警備棟に向かうわよ」

「ここから?」私は雅妃の決断に疑問を投げかけた。前回ここから逃げ出した時に、まさにこの場所でトラブルに遭ったからだ。今回も出ていけば、同じように問題が起きるんじゃないかと思った。

雅妃は私を見て言った。「大丈夫よ、きっとうまくいくわ。まず私が先に降りるから、その後についてきて、いい?」

私は頷いて言った。「うん、わかった、わかったよ」

それから雅妃はゴミシュートに沿...