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776話

雅妃はそれを見て、慌てて私の体を後ろへ引っ張り、言った。「菀儿、命知らずね?私たちの足首の追跡装置はまだ外してないのよ。むやみに動き回らない方がいいわ。機関銃で蜂の巣にされちゃうわよ!」

私はそれを聞いて、思わず大きく息を飲んだ。その時、山村さんの側近のボディーガードが山村さんの指示で警備小屋へ向かい、警備員たちと交渉を始めた。しばらくすると、山村さんのボディーガードはポケットからまとまった米ドル紙幣を取り出し、警備員たちに手渡した。

警備員たちはその札束を見るなり、顔に喜びの笑みを浮かべた。彼らは私たち二人と山村さんを見て、にこやかに山村さんに言った。「山村さん、特別に一度だけ外出を許可...