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447話

その日の夜、私たちは近くの派出所を訪ねたが、死亡した方の家族と当事者はまだ調停と供述調書の作成中で、誰にも会えないと言われた。明日になるまで彼らに会うことはできないとのことだった。

その日は会えず、紅姉さんと娟子の携帯電話も繋がらなかった。電源が切られていて、具体的な状況もわからないままだった。明日彼らに会えるまで待つしかなかった。

結局その夜は、香香を私の家に連れて行って一時的に泊めることにした。そうしなければ香香は当面住む場所がなかったのだから。

私の慰めもあって香香の気持ちは落ち着いてきたものの、彼女はずっと娟子と紅姉さんのことを心配していた。私は「香香、大丈夫だよ、大丈夫だから」...