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878話

古い宮殿の壁に、一筋また一筋と法紋や符印が浮かび上がる。万年の氷晶で造られた雪神宮は、今や透き通るように輝き、まるで見事な氷の彫刻のようだ。

無数の符文が空中へと昇り、やがて一つの巨大な法陣へと凝縮していく。その上空には、かすかに巨大な五彩の神鳳が舞い飛ぶ姿が見える。

神彩大陣!

これは雪神宮の創派の先祖が遺した絶世の法陣、あらゆるものを鎮圧するに足る。無上の巨頭でさえ、この陣に囚われれば生き埋めにされるほどの力を持つ。今や十二人の地仙が共に操ることで、この陣法の威力は数倍に高まっていた。

「キィン!」

五彩の神鳳が天に向かって鳴き声を上げる。

神鳳が現れるや否や、恐ろしい気配が天...