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690話

サッ!

東瀛の武士の一人が避けきれず、喉に剣が突き刺さり、どさりと地面に倒れた。

風児はさらに容赦なく致命的な技を繰り出し、相対する者は皆恐怖に震え上がった。

天地を覆うほどの勢いで、旋風のように次々と敵を薙ぎ倒していく。四十人目、四十三人目、四十六人目……

本来なら艶やかで性格も穏やかな風児だが、今は足を止めることなく、氷のような表情で稲妻のように人々の中に飛び込んでいく。

剣は疾風怒濤のごとく、剣の光が滝のように降り注いだ。

風児は今、邀月宮で重要な役職を担っている。女性だけで構成された邀月宮が華夏の地に千年も存続できた理由の一つは、女性たちが断固とした決断力を持ち、内では和気藹々、外では...