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362話

「宋少、ようこそ」鍾雪山は卑屈な態度で、ドア際で宋翊を恭しく迎えた。

宋翊はそれを心地よく感じ、勝利者の高慢さを漂わせながら、堂々と頷いた。

「中へ案内しろ。これは宋老への見舞いだ」宋翊は言った。

鍾雪山が見ると、宋翊は花籠を手に持っていた。その花籠は特別な形で、円形で両側に白い帯が下がり、「宋翊より謹んで」と書かれていた。

鍾雪山の目に激しい怒りの色が閃いた。その花籠は誰が見ても花輪——つまり葬儀用の物だった。宋家がこんなものを持って見舞いに来るとは。

宋翊はニヤリと笑い、明らかに鍾雪山の怒りなど眼中にない様子だった。

「かしこまりました、宋少。父への御心遣い感謝します」鍾雪山は怒...