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351話

「ふん、死ね!」残月使が長袖を翻し、一閃のもとに鐘雪山に襲いかかった。鐘雪山は空中から重々しく落下し、鈍い音を立てて地面に叩きつけられた。「うっ」と口から鮮血を吐き出し、地面でもがくものの、もはや立ち上がることはできなかった。

「言え、鐘九珍はどこだ?」残月使の目からは冷たい光が放たれていた。

鐘雪山はただ憎悪に満ちた眼差しで残月使を見つめ、相手の肉を食らい、血を啜りたいとでも言わんばかりだった。

「主使、奴と無駄話などする必要はございませぬ。さっさと殺してしまいましょう。鐘九珍がどこに隠れようと、我ら象月教の手から逃れることなどできませぬ」皓月使が一歩前に出て、目を血走らせていた。

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