絶品の叔母さん

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965話

子の刻がやってきた。

李南方の片方の瞳のような月が雲に隠れ、下で魅力を放つ女性が死体のように痙攣する姿を見たくないかのようだった。

夜の鐘が鳴り響くたびに、見えない赤い蟻が心の奥底から這い出てくるのを感じると、花夜神はすぐにゴム製のボールを取り出し、口に咥えるのだった。

これは、耐えられない痛みの中で誤って舌を噛み切ってしまうのを防ぐためだ。

子の刻になると、誰も屋上には来ない。

だから月や星以外には、普段は色気に満ち溢れた花夜神が、地面で死体のような恐ろしい動きをしている姿を見る者はいなかった。

冷や汗が無数の毛穴から競うように噴き出していた。...