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960話

「のんきな二愣子たち三人は、周りから田舎者と笑われることなど気にもしなかった。

なぜなら彼らには「田舎者」という言葉の意味さえわからなかったからだ。

彼らが知っていたのは、急いで駆けつける途中、石頭が腹を下して大事に遅れるところだったということだけ。

二愣子と拴住は決めていた、この一件が済んだら石頭をこらしめてやると——お前さん、もう二十過ぎの大人なのに、方向感覚もないなんて、その年齢は犬に喰われたのか?

もし腹を下した石頭がいなければ、龍城城を救いに急ぐ二愣子たちは、彼が気持ちよく用を足し終えるのを待って、猟犬に追われる兎のように飛び跳ねながらこちらへ猛ダッシュすることもなかっただろう。

実...