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949話

隋月月が李士月と化名して華夏に潜入したことが確認されると、荊紅命はすぐに本来なら麻薬取締部門が担当すべきこの案件に介入し、自ら津門に赴いて彼女を逮捕する準備を始めた。

この女の野心は最近、非常に大きくなっていた。

すでに華夏の利益を脅かし始めている、たとえそれが推測に過ぎなくても。

あらゆる危険を芽のうちに摘み取ることこそ、華夏最高警備局が設立された日から実現しようと努めてきた目標だった。

もし隋月月が単なる大麻薬王であれば、麻薬取締部門は最高警備局の介入に不満を示したはずだ。

しかし今回、彼らは荊紅命の要請をあっさり受け入れた。

彼らはこの隋月月がどれほど只者ではないかを熟知していたから...