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703話

「大力兄貴は一番に良い情報を得て、すぐに持ち帰ってくれたんだ。

これはまさに大功を立てたと言える。

社長の金銭を塵芥のように扱う良い習慣からすれば、きっと彼に大きな褒美があるだろう」

そんな金儲けの夢を抱きながらにやにや笑っていた大力が、突然、董世雄からの指示を聞いて一瞬頭が真っ白になった。「え?誰を止めるって?社長のところに行かせないだって?」

董世雄は答えず、ホールの入口を見た。

ざわめきが消え、南方グループの社員たちは全員入口に目を向けた。

「あれは誰?」

「冥界から抜け出した幽霊か、それとも精神病院の塀が崩れたのか?」

「どこかで見たような...社長と社長夫人に似てるな」

「似て...