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676話

李南方が岳梓童の婚約者だということを、局長は既に賀蘭小新が南疆から戻り、自ら市局に出向いて李南方が大物麻薬密売人だと告発した時点で知っていた。

同時に、彼はさらに多くのことを把握していた。

例えば、岳梓童はもはや岳家のお嬢様ではないということ。

本当に大物で、彼女と姉妹のように親しかった賀蘭小新は、一昨晩軍によって秘密裏に連行され、おそらく生きて青山に戻ることはもうないだろう。

岳家という最大の後ろ盾を失い、賀蘭家のお嬢様という親友を失った今、岳梓童に何が残っているのだろうか？

見たところ、開皇集団の社長と市の十大優秀青年という肩書き以外には、もう何も残っていないようだ。

民営企業...