Read with BonusRead with Bonus

656話

「何を言ってんだよ?ったく、口の中にキュウリでも入れてるみたいだぞ、早く話せ!」

忠義に厚いが能力に欠けるこの子分・狗子を見るたび、大力兄は鉄が鋼にならないことを恨むような気持ちが湧き上がり、平手打ちをくらわせてやりたくなるのだった。

「国際コンベンションセンターの責任者が言うには、明後日のブース出展資格が取り消されたって!」

大力兄が右手を上げて近づいてくるのを見て、ビンタされるのではと怯えていた狗子がようやくまともに話せるようになった。

「何だって?」

陳大力は一瞬固まり、次の瞬間平手打ちを食らわせた。「てめぇ、何を言い出すんだ?」

大力兄が...