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569話

血汚れが洗い流された後、元々はいわゆるイケメン系の李南方は、もはやあのような恐ろしい姿ではなくなっていた。

白霊児は何か言おうとしたが、口が何度か動いたものの、一言も発することができず、ただ力強くうなずくことしかできなかった。

「これで安心したよ。さっきの姿で人を怖がらせちゃいけないからね」

李南方は満足げに笑うと、台から飛び降り、賭けの箱がある方へ歩き出した。

やるべきことは既に終わった。これ以上この汚れた場所に留まれば、李先生の清廉潔白なる気質が損なわれてしまう。

だが、立ち去る前に絶対に忘れてはならないことがある。自分の金を受け取ることだ。

三百万ドルの賭け金が二十倍になると、いくらにな...